今日は青果部でやたら褒められました。褒めちぎられました。嬉しかったです。
青果部に行き始めた頃、僕は兎に角作業スピードが遅かったそうです。その遅さといったら、ホント酷かったんだと思います。社員さんに「○○ちゃん(レジ部のパートさんの娘。当時小学4年生)よりも遅い」と言われましたので、それはもう遅かったんでしょう。正直ショックでした。給料貰って働いている僕より、無償で働いている小学4年生の方が良い働きをする。その事実があまりにもショックで、そして申し訳なくて。何とか役に立ちたいと思いました。青果部の社員さんは皆良い人で大好きだったから、だから足を引っ張るのは嫌だったんです。
今現在、自分自身そんなに速いスピードで仕事ができているとは思いません。良くて人並みくらいだと思います。けど、人参の袋詰めに関しては、ちょっと自信がついてきました。今日褒められたのもそこでした。
僕が青果部に行くと、パートさんが不敵な笑みを浮かべて僕に言いました。
「今日はね~、二時間でこれやって」
見ると、そこには人参が11ケース詰まれていました。
人参の作業を軽く説明します。1ケースに大体75本人参が入っています。それを袋に三本ずつ詰めて、テープで封をして、箱に詰めなおすという作業です。至極単純な作業です。猿でもできます。
「え、これ全部ですか?」
気になったので聞きました。
「全部やって欲しいけど、そんな無茶は言わないわ!私たちの仕事が終わったら手伝うから、それまで頑張って!!」
僕はパートさんの言葉を聞きながら、頭の中で単純な算数をしました。
現状の僕の能力だと、人参1ケースを約7分で処理できます。それを11ケースですから、掛かる時間は77分。二時間もかからないんです。なので
「80分でやれますけど」
言いました。しかし、
「あ~はいはい!!頑張って!!」
「…………」
完全に寝言だと思われました。そりゃあ最初が最初ですから、馬鹿にされていても仕方がありません。若干悔しかった僕は思いました。見返してやりたいと。なんかもう、「役に立ちたい」とかいう素敵なアレではありませんでした(笑)。ただただ、見返してやりたい、と。
で、実際に80分で終わらせたら、手のひらを返したように褒めちぎられました。褒めちぎられすぎて逆に「え?本当に褒めてくれているんですか、それ」って聞きたくなるくらいに褒められました。
なので、人参だけは、人並みより早くできるんじゃないかと思います。
褒められるのは嬉しいです。普段褒められ慣れていないせいでしょうか。僕はホント、褒められるのがたまらなく好きです。褒められたいがために生きてんじゃないかとすら思います、たまに。
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